漁具洗浄施設内の汚濁水処理 |
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使用製品 |
ZERO SYSTEM NWC-60型 / ピュアウォーター |
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工 事 名 |
トウフツ地区 洗浄施設泥土脱水資源化業務 |
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使用目的 |
漁具洗浄施設内の地下水槽に溜まった汚濁水の処理 |
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[漁具洗浄施設全景] |
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今回は漁具洗浄施設内の地下水槽に溜まった汚濁水を処理する為にゼロシステムを設置しました。
この施設では漁で使用する網やかごなどの漁具を洗浄しており、洗浄時に発生する洗浄水の処理施設も兼ねています。洗浄水は地下配管を通って地下に埋設されたコンクリート製の水槽に溜まっており、毎年漁業組合が委託した業者がバキュームで回収して産業廃棄物処理を行っています。この産業廃棄物処理で発生する費用が莫大なので、コスト削減を図るためゼロシステムを採用して頂きました。 |
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処理方法 |
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今回の処理方法は、まずバキューム車で地下水槽より汚濁水を汲み上げ、2基の原水槽に入れます。そこから水中ポンプでゼロシステムに注水します。この時、濃度の高い汚濁水の場合は原水槽へ河川水をポンプアップして希釈しました。
処理水は近隣の河川へ放流し、処理過程で発生した汚泥(スラッジ)は、装置本体の沈降槽下部から素掘りしたため池に排出しました。
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[ゼロシステム設置] |
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[バキューム車で汚濁水を汲み上げ
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[汚濁水を原水槽に入れる] |
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[原水槽からゼロシステムへ]
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[処理水の河川放流] |
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濁水処理状況 |
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外部試験機関の調査で原水(汚濁水)のSSは15,000mg/Lと伝えられていましたが、実際はそれよりもはるかに高く、ジャーテストの結果を踏まえると濃度30%(SS300,000mg/L)前後だったと推測されます。
処理中も高濃度な原水のため、原水をゼロシステムに注水するポンプが詰まったり、沈降槽からの汚泥排出も頻繁となりました。
結果としては、原水と処理水を目視で比較すると、明らかにきれいになっており、SSも排水基準をクリアして、河川に放流した処理水は水面を汚すことはありませんでした。
しかし、想定外の高濃度汚濁水のため、一度河川水で希釈するという特殊な方法を応用した濁水処理となりました。
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[高濃度な汚濁水] |
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[撹拌槽の様子]
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漁具洗浄水という性質上、有機性が強く、SSも相当高いものであった。 |
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フロックの形成が見られ、分離も確認できるが、粒径は小さい。上水の比率に対して沈殿物が非常に多い。 |
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[一次沈降槽の様子] |
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[二次沈降槽の様子]
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微細で軽量なフロックの沈降速度が遅く、浮遊しているため、沈降分離した上水を次槽へ流水する時間が必要となった。 |
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一次沈殿槽で除去できなかったフロックが除去され、上水の透明度は良好。 |
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[ゼロシステム本体放流口からの処理水] |
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[原水ポンプの洗浄] |
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ゼロシステムからの放流は、排水基準をクリアしていた。 |
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途中、高濃度な汚濁水によってポンプが詰まり、ポンプアップした河川水で洗浄した。 |
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結果と考察 |
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想定以上の高濃度な原水で希釈が必要となり、「原水のままで処理したい」という要望はかないませんでしたが、建設外分野の実績として貴重な事例となりました。
希釈することによって全体の処理量が増えてしまいますが、凝集剤とゼロシステムによって沈降分離した上水と汚泥の二分化は可能で、上水は河川放流で自然回帰できます。そのため、汚泥も汚濁水処理する前の廃棄物処理量と比べ減量化も見込めるので、最大の目的であった産廃コスト削減につながりました。
原水が高濃度な場合、希釈での処理量増加による日数延長に伴う人件費、重機、各資機材賃貸料を予め考慮しても、濁水処理を行うメリットがある感じています。
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